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W邸竣工

今年1月から工事が始まったW邸が完成し、先日、引き渡しを行いました。引き渡しの日は、一通り家の使い方を説明し、最後に家の鍵を渡します。そして、私たちは「それでは、これで失礼します。」と言って、立ち去るのですが、これまでは、現場で打ち合わせをした後、私たちが残って、建て主さんが立ち去る、という場面が続いていたので「あれー、なんかいつもと違いますね!!「自分の家」という実感がわいてきます!」と、建て主さんから声が上がりました。

たしかに「家を作るための現場」だったところが、今ではすっかり「人が住む家」のたたずまいになっています。これまでは、私の仕事場だったので、どんどん足を踏み込んでいましたが、今では、汚しちゃいけない、と気をつけながら家に上がります。お邪魔します、という気分に変わるのです。

 

引き渡しから、建て主さんの引っ越しまで時間があったので、昨日はカメラマンによる竣工写真の撮影も行いました。梅雨真っ只中での撮影でしたが、なんとか雨の合間で撮影をすることができました。普段、自分のコンパクトカメラで撮影する写真とは違い、(どうも監理しながら撮影すると、記録の写真、もしくは部分の写真になってしまって、うまくない、という反省からプロのカメラマンの方にお願いしました)「写真に納まった建物」として、とても新鮮な印象を受けます。撮影にずっと立ち会いましたが、「あぁ、きれいだな」と思うカットが多々あります。興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひ見ていただきたいと思っています。

撮影の後は、建て主さんご夫妻、白鶴工舎の石倉社長、そして昨年引き渡しを行った物件の建て主さんご夫妻と、偶然なのですが、たくさんの人が集まることになり、いろいろな話で盛り上がりました。Fご夫妻が1年間暮らした感想を語り、それをこれから暮らしを始めるWご夫妻はとても興味深く耳を傾ける。昨日は、そんな様子を眺めることができる設計者としての幸せを感じる1日でした。