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庭と暮らし 1

 先日、ほぼ1年ぶりとなる、W邸を訪問してきました。興味があったのは、お庭の様子。引き渡しの時はまだ手を入れ始めたばかりの状態で、雨が降った時は大きな水たまりができる状態でした。畑をやっている、と聞いていたので、興味津々。

 

実は、5月のことだったのですが、七里ガ浜の家2の建主カップルが、鎌倉のギャラリー「招山 由比ガ浜」と「Atelier Kika」でそれぞれ作品展を行い、会場でお会いした際に「遊びに来てくださいね」と声をかけてもらいました。その時の様子もブログで書くべきだったのですが、写真を撮っておらず・・・。逗子から鎌倉のギャラリー2か所をめぐる、気持ちよい散策でした。

 

基本設計の段階では、「特にガーデニングの趣味はなく・・・」と消極的な印象でしたが、テラスにはいろいろな植物の鉢がところせましと並んでいました。畑にはジャガイモ、スナップエンドウ、ニンジン、大根、パクチーと、気になるものを次々と栽培しているそうです。「何か畑仕事のお手伝いすることがあればぜひ!」と伝えると「じゃぁ、ジャガイモ掘ってみます?」との提案。「男爵イモ」と、「キタアカリ」を掘ってみることになりました。すると、手が汚れるから、とゴム手袋を貸してもらったり、日焼けしてしまうから、と日傘をさしてもらったり。なんだかずいぶん上品な芋ほりになってしまいました(笑)そして、掘った芋はお土産でいただいてしまって、「お手伝い」には程遠い、楽しい「芋ほり体験」をしてきました。しかし、芋ほりなんて最後はいつやったことやら。小学生以来かもしれません。冬に作った大根は土をよく耕さなかったせいで、丈の短い、ものすごく辛い大根ができたそうです。一説によると、大根はストレスをかけると辛くなるんですって。「僕たち、すごいストレスを大根にかけちゃったんだよー!」と楽しそうにW氏。「この花はね、食べることができるんですよー。私たち、なんか食べるものばかり育ててる!」とH子さん。蚊取り線香を腰にとりつけ、次はあそこにユーカリを植えようと思っている、とか、グラウンドカバーのクローバーからこっちの植物に変える計画だとか、初めての自分たちの庭と畑を存分に楽しんでいる様子。夏に向けて、今度は枝豆を植えるそうで、また、枝豆できたころに「お手伝い」させてもらおうかと、私はひそかに計画。この訪問の翌日に逗子のシネマアミーゴという映画館で「人生フルーツ」という映画を見てきました。建築家の夫とその妻の老夫婦が、自分たちの庭でたくさんの作物を育て生活する、そんな暮らしをつづったドキュメンタリー映画。ジャガイモを掘るシーンを見て「あ、昨日やってきた」と思い、不思議なつながりを感じます。おしゃれな庭もいいですが、暮らしと繋がった庭に魅力を感じる今日この頃。

 

お庭の次に建物も一巡りさせてもらいましたが、長くなりますので、そのあたりについては、次回に、つづく。